光輝高齢者(かんぽライン)
- do-keiko35
- 2018年6月4日
- 読了時間: 3分
更新日:2018年6月17日
私は、この度ミュージックベルサークルに入会しました。 若い方々の多いサークルの中にあって、私は「後期高齢者」なのですが、 この「後期高齢者」の語はあまり好きではなく、せめて「光輝高齢者」でありたいと思い そのためには、気軽に美しい小学唱歌などを奏でてみたいと考えて、このサークルに入会しました。 私は、若い頃から音楽が好きで、子供の頃ハーモニカを手始めに、その後、バイオリン やピアノなどを、自己流に奏で、折々、家族や友人と合奏などもしていました。 しかし、年をとるにつれてバイオリンなどを弾くのは億劫になり、こうした楽器からは 次第に遠ざかるようになっていました。 そんな折に、家内に勧められてミュージックベル・サークルに入ってみることにしました。 ところが、このミュージックベルは、当然のことながら、一人で練習することは困難であり、 また、バイオリンのように、各人がそれぞれ与えられたパート(メロディー)を奏でて合奏 するものではなく、楽曲の所定の時点で、自分に与えられたベルを振り鳴らすことによって、 全員で楽曲を作り出していくものです。 この事は、概念としては前もって十分判っていたつもりでしたが、いざ実際にこれを 実行してみると、これまで手にした楽器とは異なり、意外に難しいものであることに気づきました。 そのような次第で、当初は自分の鳴らすべき時点を間違えまいと緊張する余り、 テンポばかりが気になってしまい、肝心なメロディの流れを聞きとるまでのゆとりもなく、 戸惑いの連続でした。 しかし、笑顔の絶えない優しい工藤先生のご指導で、この頃は少し練習をすると、 みんなで奏でるメロディーを聴きながら所定の時点で自分のベルを強弱を交えて 振り鳴らす余裕もでてきて、演奏の楽しみも次第に高まってきました。 初めて、ミュージックベルを体験してみて感じることは、他の楽器による合奏は、 多かれ少なかれ各演奏者の個性曲に反映されるものですが、ミュージックベル音楽は これとは異なり、各奏者が、殊更に自分の技量や個性を発揮させるものではなく、 各奏者は、自分に与えられた個々の音が、それぞれ曲全体の構成要素であることを自覚して それが曲全体の中でどうあるべきかを考えつつ自分に与えられた音を奏でるものなのであろう、 との思いを深くしています。 ところで、このサークルに入会して、最初に与えられた曲は、 私にとって忘れることのできない懐かしい小学唱歌「ふるさと」でした。 序でながら一言すると、この曲の作詞者高野辰之は、私のふるさとである 信州の片田舎の村(豊田村)の出身者です。 この人は、日本の小学唱歌など学校教育の育成に深く関わり、この外に 「朧月夜」「もみじ」「春が来た」「春の小川」など 今も歌い継がれている小学唱歌の作詞者でもあります。 また入会と同時に与えられたバッハの「主よ 人の望みの喜びよ」 の曲もまた私にとって、格別思い出に残る曲です。 そんなわけで、サークルの中では一番の高齢者であり、技術は至って未熟ですが、 こうした懐かしい名曲を、若い方々と一緒に、前に述べたミュージックベル音楽の構成要素 の一人となって、楽しいひとときを過ごしたいものと思っています。 カンポ ライン

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